2004年9月24日
エミリー・ブロンテの嵐が丘という本はご存知でしょうか?
イギリスの古典文学の中でも異彩を放つ作品だと思いますが、
これも睡眠導入には絶大な効果がありました。
長い物語とは言っても読破するのに一ヶ月以上かかったわけですから、
相当な破壊力だったと思われます。
お世話になりましたと言うほかありません。
睡眠にスムーズに入る為という「ぐうたら」な理由で読もうとも、
読んだことに違いはないです。
こういう歴史的名作はよく眠れるし、知っていたらインテリっぽいし、
調子に乗ってこの次はトルストイの「戦争と平和」とかでも読んでみようか
と思う今日このごろです。
でもちょっと敷居が高いというか、買う時点で気合がいるというか、
取っ付きにくいのも事実だと思います。
どうせなら気楽に読んで、すんなり寝たいものですね。
読み物としては「人類滅亡後の生き方」とかいう全く役に立たない実用書や
「空想科学読本」系が最近では活躍してくれました。
こういうタイプの意味のないことを真剣に科学や法学に基づいて考察した本も、
本気でやってみたくならないので安心して読めます。
迂闊に「脳内革命」やら「完全自殺マニュアル」やらを
ブックオフで「100円で売っていたから」といって買ってきて読んでも
簡単に睡魔が襲ってきてくれるとは思えません。
言うまでもなく、名著に感化されて夜更けに「脳内革命」を起こしてはいけません。
運良く脳から分泌されたホルモンが
エンドルフィンあたりだと快適に寝られるかもしれませんが、
うっかりテストステロンやアドレナリンを放出しまくってしまったら運の尽き。
その夜は攻撃的に活性化した脳が貴方を覚醒状態にキープ。
グダグダの明日が待ち構えています。
夜はそれでなくても脳が変な状態です。
手紙でも書いたら場合によっては投函するどころか、
恥ずかしくて読み返せないものだったりする可能性もあります。
夜に独りでいると淋しくなるという人の話もテレビとかでちょくちょく聞きますし、
やばい状態の人は結構多いのではないでしょうか?
さて、そんな時に「完全自殺マニュアル」などをベッドに持ち込んだら、
訪問者は睡魔じゃなくて死神になっているかもしれません。
脳が覚醒したことによる徹夜ならまだしも
「気が付いたら頭の上に金色の輪があった」という状況は
マヌケすぎるので避けたいものです。
なるべく説得力がなくて、影響を及ぼしにくい本を初めから探しましょう。
音楽理論書やC言語の解説書も
実際に楽器やパソコンがない状態で読むと退屈で、
結構な力を発揮してくれました。
実際に政治で国を動かせない身分のオレには、同様の理由で
ゴルバチョフ著の「ペレストロイカ」も効きそうだなとふんでいるのですが・・・。
栄枯盛衰とでもいうのか、ノストラダムスの予言を解説した書籍よろしく、
彼の描いたシナリオを今になって読んでみるのもオツかもしれません。
もしも読んだら、感想でも書きますね。
話を戻しますが、この「寝る前に読む本」シリーズの第一回に書いたように、
専門書はストーリーがない為にちょっと飽きやすいのが問題です。
それよりも問題なのは、
睡眠は記憶を定着させるという学術的立証があるにもかかわらず、
オレがほとんど内容を憶えていないことかもしれませんが(笑)
やはり寝ぼけながら読んだ本は定着しにくいようです。
まあ、さすがに脳にそこまで望むのは、調子がよすぎますね。
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