Maiカーでサバイバルキャンプ 2005年9月17〜18日
約1年前、友達カップルと行ってきたつぐ高原グリーンパーク。
これが実質Maiにとっては初めてのキャンプでした。
実際にはすごく整備されたキャンプ場内での2日間だったのですが、
それでもMaiには、本格的なアウトドアというか、ちょっとしたサバイバルに思えたらしく
それが刺激的だったせいで、ずっと「また行きたい!」と言っていました。
そんなMaiの願いがついに叶う運びとなり、再び津具高原に行くことになりました。
でも、それは同時に不安なことでもありました。
今回の旅は二人旅のため、運転も料理も何もかも自分たちでこなさなくてはいけません。
とりわけ運転の方は、カーナビのないMaiの車だけに山道での遭難さえも考えられました(笑)
本来、キャンプというのは、そういうハプニングも楽しむくらいの
大らかな気持ちで行くものだとオレは思うのですが、
行き当たりばったりで失敗してもアレなので、ちゃんと準備しました。
たっぷりの荷物と30枚にも及ぶ地図関係の印刷物を抱えたオレとMaiを見て、
オレの両親なんかは「ホントにキャンプ???」と驚いていました(笑)
ちょっと念入りすぎたかな???
当日は万博の開催期間とかぶっていたので、
猿投のあたりまでは渋滞だろうと予想していました。
だから、ちょっともったいない感じもしたけど、遅めの出発にすることにしました。
ところが、オレの家の前までMaiが車で来る予定だったのに、
その予定時刻のちょっと前に、車じゃなくてEメールが代わりに来ました(笑)
「迷子になった・・・」
Maiときたら山道じゃなくて市街地で早くもサバイバルをしているようです。
結局は、ちょっと遅れながらもちゃんと我が家に来れたMaiですが、もうクタクタの様子。
会ったときにはホッとしたのか、ちょっと涙目でした。
自分でキャンプ場まで運転してみようかな?なんて考えてもいたらしいけど、
こんな状態だったので、オレが予定通り津具高原まで運転していくことになりました。
このハプニングで更に時刻が遅れたせいか、道は渋滞なんて全然していませんでした。
それどころかスイスイ進め、なんと本来の予定時刻くらいに猿投まで行けました。
Maiは相当ハラハラドキドキしながら名古屋まで来たわけですが、
万博が起こす渋滞にハマらなかった点は結果オーライと言ったところでしょうか。
前回は伊勢神(いせがみ)という民間のインター的なお店で休んだオレたち。
今回も行ってみようかと話していたのに、オレはうっかり通り越してしまいました。
そんなドジをやらかしたオレに怒るドジなMai。
なんでドジかって?それは「イセジン過ぎちゃったの!?」って言ったから(笑)
イセジンって・・・イソジンの偽者みたいだな・・・。
で、結局はそのすぐ近くにあったサークルKに立ち寄って買い物。
Maiは自前でオニギリを持ってきてくれていたので、
からあげやなんかを購入して軽く昼食をとりました。
ホントにカンタンな昼食だったけど、景色も山がちになってきた片田舎での食事だったので、
(雰囲気に騙されやすいのか)二人ともすごくおいしく感じました。
ここを過ぎると急カーブだらけの坂道ばかりになって、間もなくキャンプ場に着きました。
意外とすんなり着けたので、二人ともちょっと驚きました。
時刻は2時ちょうどで、チェックイン受付の開始時間にピッタリつけたことになります。
荷物をおいて、すぐさまアスレチックのある広場に行きました。
いくつになっても遊具が好きなMaiは、楽しそうに様々な遊具を試していました。
ここで意外だったのは、Maiがけっこうアスレチックを使った運動が得意だったことです。
「どっちが先に頂上に着けるか勝負」なんて言って、
実際に縄でできたジャングルジムみたいなヤツを同時に登り出したら、
スルスルと登っていくではありませんか!
オレが「どこから登ったら効率がいいかなぁ?」なんて2、3秒考えている隙に
積極的に登り出すMai。
オレもすぐさま追いかけたのに結局、頂上まで追いつけませんでした。
やるなぁ、Mai!
その後は前回のキャンプでもやったけど、キャッチボールです。
マジックテープがついたグローブでキャッチするヤツだから、
不慣れなMaiでもナイスキャッチを連発。
こういう誰もが楽しめるように配慮された道具があると、
みんながエンジョイできていいですよね。
それにしてもさっきまで、あんなにジャングルジムで華麗に動いていたMaiなのに、
ボールは一生懸命なげてもオレの3分の1とか4分の1とかしか飛距離がでません。
なんで???
そうそう、「オレが本気で投げたらどこまで飛ぶか予想してみて」と言ってみると
Maiはダダダダダーっと走り出し、「このへーん!」と立ち止まりました。
実際に本気で投げてみると、誤差は1mあるかないかくらいのところでボールが落ちました。
「すごいじゃん、Mai!」とオレが言うと「MaiはHiroのことなんでもわかるんだよ〜」だそう。
いくらなんでも遠投の距離はわかんねーだろ、ふつう・・・。
なんだかMaiったら調子のいいことを言っていますね〜(笑)
さて、そんな風にしていると夕飯の仕度をした方がいい頃合となりました。
予定では持参した卓上コンロで、ご飯もカレーも作るつもりだったんですけど、
それではなんだか味気ないので、薪を買って飯ごうだけは焚き火で調理することにしました。
前回はこれに相当手こずりまして、火を絶やさないように紙ばかり燃やしていました。
もう、十分な火力を用意するなんてレベルじゃなかったので、ご飯もべチョべチョでした。
それだけにダメもとみたいな感じで火起こしに挑みました。
ところが、今回は予想外に上手くいき、これにMaiが大喜び。
ようやくキャンパーとしてのスタートラインに立っただけなんですけどね(笑)
「Hiro、すごーい。生きていく力を持ってる感じがする!」なんて感心の言葉を連呼するMai。
そのMaiの目の前には、オレの起こした火をあざ笑うかのように燃え盛る
卓上コンロとグツグツいってるカレー(笑)
・・・やっぱり文明の利器ってスゴイですね。
さて、追い炊きという言葉があるように、
炊き上がりに近づいたら火力を上げるのが炊飯の鉄則。
これを忠実に守ったら、びっくりするくらい上手に炊き上がりました。
Maiのアイデアで水をちょっと少なめに入れて、
最後に様子を見ながら足していく方法も功を奏しました。
「おいしそ〜、ホントにちゃんと炊けてる!」と感激しながら、
おこげをドンドン自分の皿に入れるMai。
(そこは本来は失敗というか副産物の部分なんじゃ・・・。)
なんでもMaiはおこげが一番キャンプらしくて好きなんだそう。
オレは全然なんですけども、けっこうおこげ好きの人って多いですよね。
一方のMai製作のカレーはというと、もちろん余裕の出来上がり。
具沢山でしっかりとした味だったから、こちらもホントに美味しかったです。
キャンプ場でおいしいカレーを食べるのが、Maiにおけるキャンプ最大の目的だっただけに
ちゃんと出来て良かった〜と心から思います。
この後は広場まで出かけて花火をしました。
打ち上げ花火とかは禁止なので、そんなに派手なヤツはやってないけど楽しかったです。
歳がいくつになっても、火をつけたら何が起こるか分かっていても、
花火はやっぱり楽しいと思いませんか?
フツーにやったり、グルグルまわしたり、子供みたいに遊びました。
そういえば、不思議なくらいオレがやった線香花火の火球が落ちませんでした。
勢いがなくなって、最後にポトリと火球が落ちるところに物悲しさと風情がある花火なのに、
こいつがやたらとしぶとくて、持つところにくっついたまま火力だけがなくなって終わるのです。
これを見たMaiが「こんなの初めて!」と大興奮。
落ちない線香花火を連発するオレを見て、MaiもチャレンジするのにMaiのはポトリ(笑)
最終的にはMaiの線香花火でもそういう現象が起きたので、
きっと買った花火の特性だったわけですが、
そんな変な思い出もできたキャンプ場での花火でした。
みなさんの中には驚く方もいるかもしれませんが、愛知県内で9月の半ば、天候は晴れ。
それでも津具高原では陽が落ちだすと吐く息が白くなりました。
「マジで!?」と、山中の冷え込みに感嘆したオレとMaiは、夜が心配になりました。
時刻も時刻だったので、寝る準備に取り掛かりました。
込み合う前にと、ちょっとだけ早めにシャワー棟に行きます。
結構気温の下がってきたキャンプ場で肌寒さを感じていた二人ですが、
シャワーを浴びてみると、温水のおかげで体がポカポカします。
「あったかくなったね〜」なんて、能天気にシャワー棟からバンガローに帰ります。
たしかに体は温まったし、湯冷めもしませんでした。
でも、髪の毛だけは別。
ドライヤーを持ってくるのを忘れた二人の髪は、時間と共に冷たくなっていきました。
とりわけ髪が長いMaiは、その被害の度合いも大きく、
次第に「頭がいたい・・・」と体調の悪さを訴えだしました。
見ると震えているではありませんか。
それもそのはず、Maiはこんな山の中に半袖のパジャマを持ってきたのです。
長袖のカーディガンは羽織っていたし、たしかに去年のキャンプは
もう少し時期が早かったせいか、夜の冷え込みは大したことありませんでした。
実際、オレもここまで寒くなるとは思っていませんでした。
本格的な症状が出る前に風邪薬を飲んで、事前に手をうちました。
オレのジャージを貸し、毛布の上に濡れていないタオルや今まで着ていた服なんかも乗せて、
少しでも暖をとれるように色々と工夫をしました。
それでもMaiには底冷えする山の気候は堪えたらしく、夜中に何度も起きていました。
オレのほうは、若干寒かったのは確かだけど、
髪が短かったせいかそんなにツライ寒さでもなかったので、
ウォークマンを聴いたりしながら、Maiの様子をぼーっと見ていました。
曲と曲の間にある静寂に、なんだか苦しそうな寝息が聞こえます。
実はMaiは髪や顔が冷えて、とても耐えられる状況じゃなかったので
顔にもタオルをかぶって寝ていました。
このせいで、自分の出した息を再び自分で吸うハメになっていたのです(笑)
普通は寝苦しくなったら、起きるか勝手に寝返りをうってタオルを退けそうなものなのに、
Maiは疲れのせいか、それともマヌケなのかは分かりかねますが、
そのまま寝続けていました。
「嘔吐するといけないと思って、酔った友人の頭にビニール袋を被せた状態で寝かせたら
窒息死してしまった」という事件が、実際にあったそうなので、
ちょっと心配になって、タオルを一瞬どけてあげました。
すると途端に、気持ちよさそうな、安らかな寝息に変わるではありませんか!
「お、おもしろい・・・!」
これで頭痛がひどくなってもいけないので、タオルをまた被せませす。
今度は空気の通り道も少しだけ作ってあげました。
安心してウォークマンを再び聴くオレ。
でもしばらくしてまた曲間の静寂に例の寝息が(笑)
またタオルを持ち上げるオレ。
安らかな寝息になるMai。
こんなことを何度か繰り返しているうちに、オレもいつしか眠ってしまいました。
オレが起きたのは朝の5時でした。
Maiも眠りが浅かったのか、それとも既に起きてしまっていたのか
同じくらいの時刻にゴソゴソと活動を始めました。
ただ、Maiの方は寒さに完全にまいってしまっているようで
全然毛布を手放す様子がありません。
もう1包だけ風邪薬を持っていたので、
これを飲むためにも朝食を摂るのがベストだと思われました。
前回のキャンプの朝、オレはアロマ用のろうそくを改良したお手製のコンロと
余っていた材料を使って、朝食用に「たません」を作りました。
これがMaiにはヒットだったみたいで、今回は「朝食はたません!」と決めていました。
毛布に包まってブルブル震えていたMaiも、
オレが料理を作り出すとバンガローの外に出てきて
嬉しそうな顔でフライパンの上を見ています。
(ちなみに毛布には包まったまま)
間もなくして、たませんが出来上がると二人して、バクバクと食べました。
ちょっと体も温まった記憶があります。
これで薬も飲めるようになりました。
疲れもあったし、だんだん陽が差して暖かくなってきたことも手伝って、
薬の睡眠誘導効果で、ねむーくなってきてしまいました(笑)
早起きしたせいで時間に余裕があったので仮眠をとったのですが
これは結構正解だったかもしれません。
もし、仮眠をとらなかったら・・・帰りに事故ってたかも(笑)
っていうか、キャンプ場で仮眠をとるあたりに、二人の呑気さがよく出てるなぁと思います。
ともかくギリギリまで寝て、目覚ましがてらちょっと散歩とかをして、
その後チェックアウトをしました。
一応これでキャンプ自体は終わったわけですけれども、
帰り道は帰り道で、どんぐりの里やアピタに寄り道をしていったので楽しかったです。
どんぐりの里では、米粉を使った人気のパンが売られています。
運良くオレらが着いた時間が焼き上がりの直前だったおかげで、
5分くらいならんだだけで焼きたての名物パンを買うことができました。
1人で買える個数に制限があるくらい人気のパンなのに、ちょっと並んだだけで買えたのは
なにげにこの旅行の中で一番ラッキーなことだったりして・・・。
もちろん人気だけあって、美味しかったですよ〜。
ここではお酒が入っている生酒ソフトクリームも売ってました。
お酒なんて飲まないオレとMaiですが、珍しさに惹かれて買ってしまいました。
これが・・・ホントにお酒のニオイなんですよ!
しかも、ベースはソフトクリームだから甘くて食べやすいんです。
予想よりも全然美味しかったです。
もしもどんぐりの里に寄ったら、パンとソフトは是非おためしあれ。
ああ、でもこのソフトは予想以上に美味しいかわりに、予想以上に喉も渇きました(笑)
このどんぐりの里は道の駅に指定されているだけあって、
結構賑わっていて飲食店もちゃんとあります。
オレとMaiは「唐丸」というラーメン屋さんでランチをとることにしました。
雑誌や有名人も来たことがある店らしく、店内にはサインなんかが飾ってありました。
ちなみにオレらは醤油と塩とんこつを食べました。
感想としては、二人とも「塩とんこつの方が全然おいしいけど、醤油もまぁいける」ってところ。
名古屋でいうと、塩とんこつはよく分からないけど、
醤油は駅麺通りの「えいふく亭」に近い味です。
どんな感じか気になった方は、そっちで疑似体験してみるのもアリかも???
名古屋に帰ってきてからは、気まぐれで大学近くのアピタに寄ってみました。
ここでは、1ヶ月半遅れのオレの誕生日プレゼントを見つけました。
ちょうど欲しい機能が一通りそろったギターエフェクターをこれまた偶然にも見つけたのです。
どこにいい物があるかなんて、ホントに分かりませんよね。
こんな嬉しいハプニングも今回のキャンプにはあったのでした。
そうして1時間くらい車を走らせるとようやくオレの家に着きました。
ちょっとだけ猫のひまわりと遊んだ後、Maiは家に帰って行きました。
行きは迷ったけど、帰りは無事にまっすぐ帰れたそうです。
オレもMaiも家に着いた途端にどっと疲れが出ました。
疲れはしたけど、事故を起こしたり怪我や病気でひどい目にあうことはなかったので、
やっぱりその点が一番よかったと思います。
そして、今回もギリギリ運良く旅行を無事に乗り切った二人は、
調子に乗って「またどっか行こうね!」な〜んて話を
早速していたりする今日この頃なのです(笑)
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