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Riding on the Wind
これは疾走曲の部類に入るんですが、
個人的にはこれがアルバムのなかで一番いいです。
なにせ速い。
それこそ単純なスピードではその後にリリースされる作品と比べると劣りますが、
体感速度とかがいいです。
というか、このアルバムは名作ばかりです。
アメリカでもバカ売れしたんですけど、それも納得できますよ。
近年のライブでもこのアルバムからはけっこう歌われているので、
生の演奏にも巡り会える可能性が高い一曲といえそうです。
Screaming for Vengeance
タイトルが示すように、アルバムのタイトルトラック。
それだけになかなかの名曲です。
ギターソロなんかは音色こそピロピロいってますが、構成は見事。
ロブの声はくせがあって、好き嫌いが分かれると思うけど
この辺からヒステリックな(より毛嫌いする人も増えるような)声になりました。
イントロのシャウトで「げっ!」って思う人はこれから先のJUDAS PRIESTはきついかも。
でも、オレも初めて聴いたときは正直「???」って思うバンドでしたが、
今じゃあ最高だと思ってます。
まあ初見がライブビデオだったんですが、
なにせボーカルがハゲ始めていたので、衝撃的にしょぼさを感じました。
それまで聴いてたのがBON JOVIだったから余計にルックスに萎えたのでしょう。
Free Wheel Burining
これは完璧に疾走曲です。
最初はイマイチな曲に思えてたんですけども、聴いていたらはまりました。
これを聴きながら車を運転していたら、
沖縄旅行とかで帰らぬ人になっていたかもしれないくらいスピード感があります。
この曲が入ってる「Defenders of Faith」というアルバムは、
前作である「Screaming for Vengeance」と双子のような存在なので、
同様に名曲が沢山収録されてるんです。
ちょっとダークな曲調も多いので、どちらがいいかは個人の問題であるけど、
俺としてはこっちの「Defenders of Faith」の方が好きです。
Jawbreaker
これはかなり良いです。
アルバムのテイクは古いので激しさが少ない気がするかもしれませんが、
楽曲自体の良さに変わりはなく、あきさせません。
この曲はライブで現在まで何度も演奏されてきたので、ライブテイクの音源も結構あります。
そちらを聴いてみると分かりますが、よりハードになっていてカッコイイです。
Jawbreakerの意味はよく分かりません。
彼らの歌には〜erって曲が多いんですけど、
翻訳してみると何故この題名なの?という曲が多いのも事実。
この曲も「発音しにくい単語」とか、「でかいキャンディー」とか「削岩機」とか、
直訳で「顎を粉砕するヤツ」とか、色々候補は出てくるんです。
でもこれといって題材にするようなものはないっていうのが、本当のところ。
The Sentinel
死の番人センチネルは満足度という観点から採点したら、
彼らの歌で一番かもしれないほど人気です。
あるサイトでは、人気こそ3〜4番でしたが
全員が満点をつけるなど、好き嫌いを問わない完成度が数字に如実に出てました。
これの聴き所は、徐々に盛り上がりを見せてゆくロブの歌唱です。
高音パートやパワーに不足を感じる前半ですがそれは後半の為の布石、
聞き終わったときには多くの人が巻き戻しボタンを押して、
もう一回聴きなおしてみたくなっていることだと思います。
その分、この鬼気迫る絶唱は高難度で、近年の年老いたロブには荷が重いのか、
残念だけどろくなテイクは聴けてません。
オススメライブは「priest live!」からのテイク。
Turbo Lover
これはシンセサイズドギターを活用したおかげで賛否両論になった
(むしろ駄作扱いされた)チューンです。
もっとも、これを今冷静になって聴いてみたら悪くないって思うのも事実なのでは?
ってのがオレの感想。
さすがにリアルタイムで聴いていたわけじゃないので、
当時の衝撃というのは分りかねるんだけど、確かに他の作品と比べると異質ではある。
その一方で、悪い作品なのかというと、
これよりも劣る作品なんて過去にもリリースしているわけで、
まあ新作のタイトルトラックにかける期待が大きすぎただけだと言えそう。
意外にもカラオケ(DAM)に入っているので、トライしてみてください。
彼らの歌にしては一般的です。
高音を必要としないボーカルラインもカラオケに向いてるといえるかも。
Ram It Down
これはカッコイイです。
ドラムが無能って言われてるだけあって、
ちょっとそこのところはイタイ出来なんですけど(もしかしたら打ち込みかも)
それを除けばかなりの名曲です。
彼らは曲の展開が単純なものだけでなく、こういうドラマチックなものも得意で、
これもご多分に漏れず途中で変化があります。
この歌の一番の魅力は何と言ってもギターソロ。
バンドに二人のギタリストがいる理由というか、利点がわかるソロです。
メタル用語でいうところのギターバトルってヤツで、
グレンとケンがすごいソロを交互に繰り広げます。
中でもこのソロの終わりの部分は圧巻で、
どうやって音を作ったらここまで鋭角的なサウンドになるのだろう?
と感心するフレーズ(音が丸くない)で締めくくられます。
ロブの歌唱ものっていて、非常にパワフル。
Painkiller
徹頭徹尾ヘビーメタルを体現したアルバムのオープニングを飾るタイトルトラックは
90年代の幕開けとともにリリースされました。
初めてこれを聴いた時は、変な脱力感に襲われました。
正直しょぼいと感じたんですよ。
ボーカルも変な声だし、パワーもないし。
でも聞き込んでいくうちに今では一番好きな曲になりました。
力なく感じたボーカルも録音状態の問題であることがわかってきたし。
確かにロブの状態は中期のJUDAS PRIESTの頃に比べて
若干衰えているように感じますけど、
それでもまだアンドレ・マトスよりも上だと個人的には思うテイク。
実際問題アンドレはヨーロッパでも物凄く上手いボーカルとして認知されているだけに、
それを若さの分ハンデを負っているロブが凌駕している点でも神がかり的だと思う。
ブリッジ部分のヒステリックな声やコーラスの高音メロディアスなギターソロにドラムと
聴くべき点は山ほどある。
無人島に一曲だけ持っていくなら俺としてはこれ。
むしろこんな難しい曲を完全に歌いこなすには、
大声を気兼ねなく出せる無人島が欲しいくらいだ。
Metal Meltdown
これも「Painkiller」と同じアルバムに入ってるピュアなメタルチューン。
ひたすら低音弦をピッキングするギターサウンドは
もう40過ぎてなにやってんだろう?状態である。
それでも、そこがかっこよさに繋がっているのも本当のところ。
これもロブのシャウトとギターソロが美味しいと思う。
とくにギターはスウィープだと思うフレーズがソロの最後に出てくるけど、
これがまた刺々しい音なんです。
普通はもっとくぐもった丸みのある音になるんですけどね。
もしかしたらスウィープを使わずに弾きこなしているのかもしれませんが、
それにしても鋭角的です。
ギターキッズにはたまらないフレーズといえます。
Judas Rising
復活の狼煙を祝う壮大な楽曲で、アルバムのオープニングソング。
通常、メタルのアルバムは疾走曲と呼ばれるテンポの速い曲が採用されがちですが、
あえてミドルテンポの曲を採用したところも面白いと思います。
実はこの曲の冒頭にあるシャウトはアルバムの中でもっとも高い音のひとつ。
大方のファンによって、復活にあたってのアルバムの冒頭は、
名曲であるPainkillerのようなドラムソロか、
もうひとつの名曲Helionのようなギターインストで始まるだろうと予想されていました。
ところが衰えを感じさせないシャウトで幕を開けたのですから驚きです。
リードボーカルにカリスマ的な存在だったロブが戻ってきたのだから当然かもしれません。
過去の名盤に依存しないで、焼き増しではない楽曲をこしらえてきた彼らの姿勢は
老兵と化したオールドバンドという印象がありません。
威厳を保ち続けるメタルの神様、JUDAS PRIESTならではの一曲でしょう。
1〜10曲目 11〜20曲目 21〜29曲目 「JUDAS PRIEST」公式HP
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